今回は2022年8月1日から適用された UberEats(ウーバーイーツ)の利用規約改定後に実際に稼働してみて 配達の仕様・注文の入り具合・配達報酬などがどう変わったのかを解説していきます。
特に配達パートナー(配達員)に関しては一部大きな変更が生じたので、これから配達する方は参考にして頂ければと思います。
尚、2022年8月1日から適用されたUberEatsの利用規約改定内容については以下の記事にて詳しく解説しております。
配達の仕様について
ここではUberEats利用規約改定によって変更・影響があった配達の仕様について解説していきます。
ビジネスモデルの変更について
UberEats利用規約改定において 「加盟店がユーザーの皆様に対し配達サービスを提供」という体系から「Uberがユーザーの皆様に対し配達サービスを提供」というビジネスモデルの変更が発生しました。
これについては所謂インボイス制度の対策としてのビジネスモデルの変更である可能性が高く、何か配達において影響を与えるものではないという見方で、いざ利用規約改定後に稼働してみて何か店舗や注文者とのやり取り(商品の受け渡し)が変わったり 店舗での待ち時間が変わったりということはありませんでした。
ちなみに2022年8月1月の稼働では14件配達して調理待ちしたのは2件で、待った店舗ではいずれも3分以内には商品を回収できており 通常通りのストレスフリーなUberEatsクオリティーのままでした。
新たな配達方式について
UberEats利用規約改定内容の中に「商品を異なる複数のマーチャントからピックアップする依頼を受けることがあり得ます」という記載があり 新たな配達方式であるマルチピックアップが導入されることが判明しました。
※マルチピックアップが具体的にどういうものなのかについては[UberEats 利用規約改定 解説]記事の「マルチピックアップが導入される」にて詳しく解説しています。
ただし、同じUberEats利用規約改定内容の中で「導入時期は検討中ですが」という記載もあり、マルチピックアップについては2022年8月1日からではなくもう少し遅れての導入となる模様で、8月1日に配達した範囲では従来のダブル(ダブルピックアップ)注文はありましたが、マルチピックアップにあたる注文はありませんでした。
マルチピックアップの導入時期については、UberEatsから改めてアナウンスがあると思うので、その時にまた詳しく紹介していこうと思います。
利用規約への同意について
こちらもUberEats利用規約改定通達時に記載されていた内容となりますが、2022年8月1日以降にUberEatsアプリを起動した際に新たな利用規約に同意する必要があるということで、利用規約に同意しないとオンラインにできない仕様となっています。
利用規約への同意のやり方は極めてシンプルで、UberDriverアプリを起動するとトップ画面に同意が必要な旨のメッセージが表示されているので それをタッチし、次の同意画面に進み「同意する」をタップするだけでOKです。
※「同意する」の上に表示されている「Uber技術サービス契約」をタップすると利用規約の詳細内容を見ることが出来ますが詳細内容を閲覧する必要はありませんので、急ぎの方は「同意する」をタップするだけでOKです。
一度 同意すれば、後はいつも通りにやり方でオンライン・オフラインが可能となり、今のところは利用規約が改定して基本操作に変更があるということは見受けられませんでした。
注文の入り(鳴り)具合
ここではUberEats利用規約改定後の注文の入り具合 いわゆる鳴り具合について解説していきます。
キャンセル率・応答率は考慮されている?
UberEats利用規約改定内容の中でビジネスモデルが「加盟店がユーザーの皆様に対し配達サービスを提供」という体系から「Uberがユーザーの皆様に対し配達サービスを提供」に変更するにあたり、一部の配達員からは、今後は「キャンセル率(受けキャン)」が低く「応答率(注文の受注)」が高い配達員に優先的に注文が来るのではないか?という憶測も飛び交っていました。
私自身の注文に対する応答に関しては注文を全受けするタイプではないため、日によって応答率はかなり変動してきますが高い時は50%を超え 低い時は50%を下回り 決してUberEatsから見れば模範となるような応答率ではないかと思っています。
2022年8月1日に稼働した際の応答率は70%と比較的高い水準となったわけですが、途中 注文リクエストを3件連続で拒否したりすることもありましたが 連続拒否後も通常通り注文リクエストは来ていました。
ただ8月1日は、私が配達したエリアでは36.0℃になる猛暑日でもあり 仮にキャンセル率・応答率が反映される仕様になったとしていても 配達員不足などで それどころではなかった可能性が高く「キャンセル率・応答率」がどう影響するかは今後しばらく配達を続けてみないと分からないかと思われます。
ちなみに「キャンセル率・応答率」が仮に注文リクエストの優先度に影響するということだった場合は、具体的に過去のどのくらいの期間のデータが影響するのかが非常に不明確であり「キャンセル(受けキャン)率」については1週間単位でリセットされてしまうので、いざ適用されても 解析が難しくなるのではないかと予想されます。
※現状の受けキャンの仕様については以下の記事にて詳しく解説しているので気になる方はこちらをご参照ください。
他社の仕様変更の影響はあったのか?
2022年8月1日はUberEats利用規約改定日であると同時に、フードデリバリー他社である出前館で新ドライバーアプリが全国に適用された日で、私の配達エリアである東京都内では8月1日はUberEatsの利用規約改定と出前館の新ドライバーアプリ適用が同時に起きた日でもありました。
何故 出前館の新ドライバーアプリ適用がUberEatsの各配達員への注文依頼(鳴り)に影響するのかと言いますと、出前館はこれまでは1人の配達員で一度に複数の注文が取れる仕様であったのですが新アプリに変わってからは1人で複数の注文をとることが実質できなくなる仕様となりました(ダブルの配達はあります)
この出前館の新アプリに伴う配達仕様の変更により、これまで出前館をメインでやっていた配達員がUberEatsに流れたり、これまで以上に出前館とUberEatsを同時に稼働する配達員が増えるのではないか?という憶測があり、これによって「UberEats配達員が一気に急増し UberEats自体の注文依頼(鳴り)に影響がでるのでは?」という心配もされていました。
私自身の2022年8月1日の実績から言うと「今のところ出前館の新アプリ適用によるUberEatsの鳴りへの影響はなし」という結論で、8月1日(月)の日中の時間帯に稼働した範囲ではUberEatsはどのエリアにいても常時注文リクエストが来るという状況で、むしろ繁忙期の中でも いつも以上に鳴る日でした。
ここからは私の予想になりますが、UberEatsの鳴りにまったく影響なかった点として 都内でも36.0℃の気温に達し 猛暑により配達員自体の減少及び外出を控えた人達からの注文増により 稼働している配達員への注文が増えたことと、出前館の新アプリ開始日ということもあり興味本位で出前館を稼働している人が増えUberEats配達員がやや減少したという要因が重なって いつも以上の鳴りになった可能性が高いかと。
あと、出前館の新ドライバーアプリに変わり まだまだ改善する点は見受けられますが「前よりも配達しやすくなった」などの評価する声も多々聞かれ、前よりも配達員間の公平性が増したことにより しばらく出前館を配達していなかった人たちが出前館に戻ってきたという話もあり、実はUberEats配達員が激減してしまったのかもしれません。
現状 猛暑日が続く繁忙期でもあり 配達員自体の数が少ないため利用規約改定の影響が見えにくく、他社の仕様変更による影響は秋ぐらいになってから見えてくるのではないかと予想しており、夏の間はUberEatsの鳴りに変化はないかと思われます。
配達報酬について
ここでは配達員が最も気になっているであろうUberEats利用規約改定後の報酬について解説していきます。
報酬に関する改定内容
事前に告知されたUberEats利用規約改定内容に「配達パートナー様が当社にサービス手数料を支払う必要がなくなります」という記載があり、利用規約改定後にはこれまで報酬から減額されていたサービス手数料が廃止となり、そのサービス手数料分の報酬が増えるという期待がもたらされました。
しかし、同じ利用規約改定内容に「配達パートナー様に支払われる予定配達料の金額に影響しません」という記載もあり、結果的には利用規約改定によって報酬の変更はないというのが濃厚となってしまいました。
(過去の報酬の詳しい仕組みについては以下の記事をご参照ください)
もともとこの報酬に関する利用規約改定もインボイス制度の対策のためである可能性が非常に高く、ある日突然配達員の報酬を下げることはあっても、逆に報酬を増やすということはないと考えるのが適切かと思われます。
ただ そうは言っても「ひょっとしたらサービス手数料が引かれなくなることで報酬が増えるかも?!」と期待してしまうところで、告知通り配達報酬には変更がないとは分かっていながらも「ワンチャン 報酬増があるのではないか」と少しワクワクもしていました。
では実際に2022年8月1日のUberEats利用規約改定で 配達報酬にどう変化があったのかを、次の項目で詳しく解説していきます。
実際の配達報酬はどうなのか
ここでは2022年8月1日のUberEats利用規約改定後の配達報酬について実際の私の配達実績を交えて解説していきます。
まず私の稼働環境について説明していきますが、配達は自転車(ママチャリ)で行っており 稼働時間は日中(AM11時~15時ぐらい)で稼働場所は東京都内中心となっています。
注文配達を許容する配達距離については6kmぐらいまでは受けるスタンスで、6km以内であってもドロップ先が自分の好まない場所であれば拒否することもあります。
では実際の稼働状況ですが、8月1日(月)の一番最初に来た注文リクエストが以下の画像のものとなりますが少々距離は長いもののシミ(ヒートマップ)なしでこの報酬単価はそれなりに良い部類に入り「利用規約改定に伴い報酬も昔に戻って来た?!」という期待が!
しかし、そんな期待も虚しく その後はスリコ(300円)3連続でした…(スリコはすべて近距離だったので これはこれでまあ許せる範囲でした)
結果的に8月1日(月)の配達報酬見積もり単価は、2km未満は300円(スリコ)で、2km以上になるとそれなりに報酬単価が増えるという形で 最近の報酬単価の中では比較的良心的な部類に入るかと思われましたが、特に利用規約改定で配達見積もりの変化は見られませんでした…
しかし、配達が終わり自宅で配達報酬を確認してみると驚きの事実が…
なんとすべての報酬が報酬見積もりの時よりも増額されていました!
見積もり額が300円だったものは「332円」か「333円」のいずれかになり、それ以外のものも約1割増しという結果になりました。
この日は都心部でスタートしたもののやや郊外に飛ばされがちな配達になってしまい普段であれば報酬が低めになる可能性大な配達経路となってしまったんですが、この報酬増のお陰なのか売り上げは以下のようになり、シミ(ヒートマップ)やクエスト報酬なしで時給2,369円と配達効率は良さげな結果となりました。
また、8月中旬ぐらいから東京エリアでは突如 報酬が増額傾向になり上記の見積り料金からの10%アップも相まって、2021年頃の報酬額とまではいかないももの それなりによい報酬単価となりました。
ただし、それの影響なのか東京エリアではシミを見かけることがほぼなくなり2023年ぐらいにはシミ自体の概念がなくなるのでは?という心配もあります。
利用規約改定前後の報酬単価 比較
では実際に利用規約改定前と後で報酬がどう変わったのかを報酬詳細内容を交えて紹介していきます。
まずは報酬見積もりが最低単価(300円)のものから比較していきます。
続いては そこそこ単価が高いもので、比較的見積もり額が近いものを比較していきます。
これらの比較図を見ると、報酬見積もりは利用規約改定前のようにサービス手数料を減額した額で記載しており、実際に貰える報酬はサービス手数料を引かなかった額という見方ができ、利用改定前に減額されていたサービス手数料の分がまるまる報酬単価に加算されている形となりました。
これにより報酬単価が利用規約改定前よりも約1割アップとなり配達員にとっては嬉しい誤算でもありますが、正直なところ この報酬単価の仕様は一時的なバグな可能性もあり手放しで喜べないのが正直なところです…
実際に上記の報酬増は全エリアで発生しているわけではなく、「見積り金額どおり300円の報酬だった」というエリアもあることから、この報酬単価仕様は もって数日か1週間程度な気もするので、この報酬アップについては過度な期待をせず いつ以前の報酬に戻ってもおかしくないという覚悟で配達をするのが良いかと思われます。
ちなみに利用規約改定から2週間経過した今でも見積り金額アップは継続中で予想以上に長く続いており嬉しい反面、いつ下がるのかという不安を抱えながら配達をしています(笑)
まとめ
利用規約改定後に報酬単価が上がるという思わね結果となりました。
この報酬単価が上がった状態がいつまで継続するかは分かりませんが、一部のエリアでは報酬単価が上がったのは事実なわけで この時期は注文も多い繁忙期にあたり1年の中でも最も稼ぎ時でもあるので、もし配達できる状況であり報酬単価が増えているエリアにお住いの方は今このタイミングで配達することをおすすめします。
ただ繁忙期であると同時に1年でも最も熱い時期で猛暑日が続いていますので くれぐれも体調管理には気をつけて頂き 配達中のこまめな水分補給や休憩を忘れずに熱中症にならないよう対策していきましょう。
また、夏のこの時期は配達員本人のみならずスマホ本体にも多大な負担がかかり、スマホも配達業務においては非常に重要になるので こちらのケアも忘れずに行いましょう。
※スマホの夏の暑さ対策については以下の記事で詳しく紹介しているので、よろしければご覧ください。
それでは良い配達ライフを。
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