出前館 配達報酬改定 徹底解説

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今回は2022年6月1日から報酬改定が実施される出前館の新しい報酬内容や今後の出前館の展開について解説していきます。

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目次

発表された改定内容について

まずは今回発表された2022年6月1日から適用される新報酬内容について解説していきます。

出前館からの通達では改定後からは配達距離に応じた【距離別委託料】を導入するということで、これまで出前館の配達報酬は近距離・遠距離問わず一律だった報酬単価が報酬改定後からは配達距離ごとに報酬が調整されるようになり、出前館から発表された「1件あたりの報酬額の計算方法の変更」内容は以下となります。

報酬改定後からは配達距離ごとに報酬が設定されるということで上記記載の通り「委託料の不公平」が緩和される形となりました。

先日報酬改定があったmenu新報酬の通知時のmenu公式から「よりフェアな距離報酬への改定」というアナウンスは 何がフェアなのか理解しがたい文面でしたが、上記の出前館の報酬改定内容は文面通り 委託料の不公平さをなくすためのフェアな報酬設定とも言えましょう。

では具体的にどう変わったのかを次の項目で解説していきます。

改定内容 詳細

ここでは2022年6月1日から適用される改定後の報酬内容や変更点を各項目ごとに解説していきます。

新旧報酬比較表

まずは今回発表された改定内容を以下の表にまとめました。

上記の「新報酬」については基本報酬と距離報酬を合算した「距離別委託料」となり、ブーストが発生した場合はこの「新報酬」にブースト倍率が加算される仕組みとなります。

では次からは上記の表について各項目ごとに詳しく解説していきます。

配達エリアについて

これまでは配達エリア毎に基本報酬が異なっていて、報酬改定後も配達エリア毎に報酬が異なるという点には変更がありません。

しかし、これまでの「東京・神奈川・千葉・埼玉」「沖縄」「それ以外のエリア」の3区分から 今回の改定で「東京・神奈川・千葉・埼玉」「それ以外のエリア」の2区分に変更し、沖縄エリアに至ってはエリア統合によるメリットが発生しました(詳細は後述します)

配達距離

配達距離に応じた【距離別委託料】を導入ということで4段階の距離設定に分かれる形となりました。

ここで重要なのは配達距離の換算方法で、上の表にも記載があるように対象となる報酬距離はピックアップ先(店舗)からドロップ先(注文者)までの距離であり、現在地から店舗までの距離は換算されません。

これについては出前館を配達したことがある人なら特に驚くことでもなく、現状の出前館の注文を受注する仕組みを考えれば より店舗の近くにいた方がそこでの注文が取りやすくなるので、基本的にはショートピックアップになるので店舗までの距離が換算されないことに不満を言う人も少ないかと思います。

問題なのはこの配達距離と計算方法で、ピックアップ先からドロップ先までを UberEatsのように自動車での移動距離で計算するのか、menuのように徒歩での移動距離で計算するのか、woltのように直線距離で計算するのかが気になるところです。

これはあくまで私の予想ですが、配達距離についてはおそらく直線距離になるのではないかと思います。

理由としては「店舗からお届け先の距離」の料金帯が3km以上までしかないことです。
出前館は各地域ごとにエリア分けされているのでロングドロップ(届け先が店から遠い配達)はないと思われがちですが、実際のところ5km・6kmの注文も存在します。

そしてこの5km・6kmの注文というのは自動車で移動した場合の距離であって、これらを直線距離に直すと3kmもしくは3km未満で収まり、おそらく各拠点内で対応する配達先はこの直線3kmぐらいでほぼ収まるということで4km以上の料金帯は設定しないものと思われます。

もし直線距離が適用された場合は大きな川・駅・道路を挟む配達には十分注意する必要があり、より効率よく配達するためには今以上に瞬時に住所を把握する能力が必要になるかもしれません。

報酬額の新旧比較

配達員が最も気になるところで、結論から言うと2km未満の配達は旧報酬よりもダウンし、2km以上の配達は旧報酬よりもアップします。
(ただし沖縄エリアに関しては改定後には その他エリアと同様の報酬額になるので、どの距離でも旧報酬よりもアップとなります)

これまでは配達距離に関係なしに報酬単価は一律だったので、配達距離が短ければ短いほど配達効率も上がり、逆に配達距離が長い案件は配達員から敬遠される傾向にあり 住所の位置が良く分からず受注してしまった案件がロングドロップだったりすると すごく損した気にもなるというぐらい不公平な報酬制度だったとも言えます。

そして今回の改正でその不公平さも解消されるわけですが、これまで早押しが得意でショート案件を根こそぎ取っていた方にとっては報酬改定は改悪となり、逆に早押し苦手でショート案件を全然取れなかった方には朗報かもしれません。

尚、改定後の料金帯は一見すると2km以上は以前よりも報酬が上がってるので 良くなったと感じる方もいるかと思いますが、この配達距離が直線で計算されるとした場合 大抵の配達は2km未満に収まることから 報酬アップと見せかけて実は報酬が下がるということが多数の配達員に発生しそうな感じはします。

他社との比較

今回の改定で2km以下の報酬が基本的にダウンしてしまったわけですが、報酬が下がったといは言え他社と比べれば依然高い方で報酬単価については他社よりもまだ優勢といったところでしょうか。

ただし評価できるのはあくまで報酬単価だけであって、早押しシステム・配達アプリの使いづらさ・調理の待ち時間の長さなどストレスとなる要素は改善されていないため、それらを踏まえると ストレスを我慢して報酬の出前館を選ぶか ストレスが少ないUberEatsを選ぶかということになり、個人的には今回の出前館の上方修正部分の所だけをピックアップしても まだUberEatsに軍配があがると思っています。

まとめ

最後に今回の改定に今後どうなっていくのか?配達員は今度どうすべきか?出前館の今後について話していきます。

今後の報酬額について

基本的にどのフードデリバリーも報酬改定を繰り返すたびに配達員の平均報酬は下がっていきます。

そして今回の出前館の報酬改定も例外にあらず、報酬が上がった部分もありますが、これまでの配達実績を集計して2km未満の案件の方が多かったことを考慮しての改定でしょうから結果的に出前館が配達員に支払う報酬が減ることは明確です。

それと出前館 最大の魅力と言っても過言ではないブーストですが、これも今後はどんどんブースト倍率が下がり近い内にほぼ消滅するのではないかと思っています。

いくら配達員への報酬単価を減らしたところで このブーストがある限り 出前館としての利益も減る一方ですので、ある一定数の委託配達員を確保できるのであれば今すぐにでもブーストを無くしたいのではないでしょうか。

ただ、このブーストも使いようによっては配達員離れを抑えることが可能で、2022年6月の報酬改定直後しばらくは報酬が下がったことを悟られないように 普段よりもブースト倍率を増やしてくるかもしれません。
そして徐々にブースト率を下げてゆくゆくは無しということに…

このことから今回の報酬改定は委託配達員のコストカットの始まりであり、今回の改定発表は配達員にとっては悲報となったのではないでしょうか。

改定後の配達員の立ち回り方

改定後の配達員として立ち回りとしてどうすべきかについては、基本的に現状とまったく同じように稼働するべき というか同じように稼働するしかないかと。

というのも出前館の注文受注は早押しであり、誰よりも早く受注することが最も大事であり、距離が近いだの遠いだので考えていたら他の人に注文を取られてしまうので、現在の早押しシステムが廃止・改善されない限りは配達距離の報酬が高い・低いなど言っている場合でもありません。

ただ、距離別委託料が導入されることによって注文受注画面に配達距離が表示されるようになったら多少立ち回りを変えることが可能になるかもしれません。

特に住所の位置を熟知していない初心者配達員にとっては非常に有効な手段であると思うのですが、距離が2km未満の注文しか取らないという立ち回りをすれば 住所を見間違えて遠方に行ってしまうということが防げ ある程度効率よく配達ができるかと。

距離計算があくまで直線距離と言う前提ではありますが、2km以上の案件はロングドロップになること必至でUberEatsでの2kmとはわけが違うので、UberEatsでの配達経験が長く 出前館の配達も今後検討しているという方は2022年6月の報酬改定のタイミングから始めてみるのもいいかもしれません。

今後の出前館について

配達員にとっての出前館の最大の魅力は報酬単価の高さであり、逆を言うと報酬以外の部分では他のフードデリバリーよりと劣っていて、出前館で配達している人たちは報酬が高いからやっているのであって、これで報酬が他社よりも劣ってしまったら誰も出前館で配達したくなくると言っても過言ではないかもしれません。

そうしたこと考えると、今回の改定で実質報酬減なわけで出前館の魅力がやや落ちたと言わざるを得ません。

ただ、一方で2022年3月から一部の地域で試験的に自動配送システムを取り入れたということで、今後システム改善も実施される可能性もあり その点については少し期待が持てますが、本格稼働までにモタモタしていると配達員が見切りをつけてどんどん出前館から離れてしまうので、配達員不足で注文がさばききれず売り上げが落ちフードデリバリー事業を撤退ということだけは避けて欲しいところです。

前にも言いましたが顧客の送料無料や配達員の報酬を大幅に上げる余裕があるのなら、そのお金をシステム構築費に回していち早く使いやすいシステムを構築するのが最優先事項ではないかと思い、今回の報酬改定で出前館が潤った分は是非システム構築に使って欲しいというのが一配達員の強い要望でもあります。
(今回の改正でも依然 配送すればすればするほど出前館が赤字になっているような気もしますが…)

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