今回は2023年2月13日から試験的に導入されるUberEats配達の新機能について紹介していきます。
今回導入される新機能では具体的な名称は公表されていませんが、ピンずれに関する新機能ということで 本記事ではピンずれ対策新機能という名称で呼ばせてもらいます。
ピンずれとは
本記事では「ピンずれ」という単語を度々使用していくため、新機能説明の前に「ピンずれ」という用語について簡単に説明してきます。
※すぐに新機能について知りたい方は次の「ピンずれ対策新機能とは」へお進みください。
ピンずれとはマップ上の目的地を示すピンの位置が本来の場所からずれていることを示します。
ピンずれの距離は数m(メートル)から数百mずれていることもあれば、数km程ずれることもありパターンは様々です。
ピンずれの具体例として以下の画像のパターンが結構多いです。
画面上部に表示される住所が〒(郵便番号マーク)だけでピンが市区町村名の所に刺さっているピンずれの事例で、この場合は住吉町のどこかに注文者の家があるということになります。
〒だけの記載でもピンの位置が正しいこともあれば、正確な住所が記載されていてもピンの位置がずれていたりと、様々なパターンがあります。
ピンずれが起きる原因としては、店舗・注文者がピンの位置をしっかり設定していないためですが、稀にアプリのバグでピンずれが発生することもあります。
注文者側のピンずれを無くす・ピンの位置を修正する方法については以下の記事にて解説しているので、興味がある方はこちらも一読して頂ければと思います。
ピンずれ対策の新機能とは
ここではUberEatsから発表されたピンずれ対策?となる新機能に関する様々な情報を紹介していきます。
新機能の導入について
まずはUberEatsから各配達員へ送信された以下の通知内容を見ていきます。
この度、UberEatsでは、2023年2月13日より、ご稼働の都市で、適切な届け先に到着したことを確認いただく新機能を試験的に導入いたします。
この新機能は、配達パートナーが確実に正しい届け先で配達を完了できるよう手助けするために導入されます。配達完了時に、予定の届け先に配達パートナーがいない場合、現在の自身の位置を確認するようアプリで通知が表示されます。
上記の新機能については2023年2月13日から試験的に導入するということで、導入場所については特に明記がないため全国で一斉に開始されるのではないかと。
そして、上記通知文内の「予定の届け先」とは配達時のマップ画面に表示されるピンのことを示しており、配達員はこのピンの位置で配達完了させないとアプリ上で通知が来るということになります。
新機能の仕組み
ここではUberEatsから発表されたピンずれ対策の新機能の仕組みに詳しく紹介してきます。
まずはUberEatsから通達された新機能の仕組みを見ていきます。
配達完了時に、配達パートナーが注文者の指定した届け先に到着していない場合、アプリから自身の現在いる位置を確認するようお願いする通知が表示されます。
通知が届いたら、正しい届け先にいるかどうかを確認していただきますようお願いいたします。
要するにピンずれしている注文者へ配達した場合は、今自分がいる位置が本当に正しいのかアプリ上で確認を求めれるようになります。
実は このアプリ上で確認を求められる仕様は過去にもあり、それが最近では無くなっていたので、ある意味復活した機能とも言えます。
新機能のアプリ上での確認の仕方がどうなるかが最も気になる点でもありますが、現状 その詳細については不明な点が多く詳しくは新機能導入後に初めて分かることになります。
そして、上記通知内容について更に突っ込んだ内容をFAQ形式でUberEatsから公表されているので、そちらも見ていきます。
最初の質問に対しての回答は当然と言えば当然ですが、配達員がピンの位置とは異なる場所で配達完了した時のみ通知が表示されるということになります。
気になるのはどのくらいのピンずれで通知が出るかで、現状不明ですが300m以上からが妥当と言ったところでしょうか。
2番目の質問に対しての回答は、配達員にとってもっとも気になる所でもあり、どう
Uberドライバーアプリの操作が現状の仕様のまま行くと、「問題を報告する」からのサポートへの連絡はチャットのみとなります。
もし、チャットでの問い合わせとなると即対応してもらえる保証もなく、運が悪いと配達完了までに長時間かかり配達テンポが悪くなってしまいます…
過去の仕様のように「正しい配達完了ですか?」とアラート通知が出る程度でしたら何ら支障はありませんが、わざわざ「新機能」と通知するぐらいですから、過去と同じ仕様ではあることはまずないかと。
とりあえず数回のタップで配達完了にできる仕様にして欲しいところです。
新機能導入のUberEats側の意図
新機能導入によるUberEatsの意図は、冒頭の通知文でも紹介した「配達パートナーが確実に正しい届け先で配達を完了できるよう手助けするため」ということになります。
ただ、それはあくまで表向きの言葉であって、新機能を導入するということはUberEatsに何かしらの意図があるということで、更に言うとUberEatsに利益があるから導入するわけです。
そんな新規導入によるUberEatsの本当の意図を、私個人のいくつかの仮説で紹介していきます。
配達員の不正行為を防止するため
現状のシステムだと極論どの場所でも簡単に配達完了できてしまうため、悪意がある配達員が適当な場所で配達完了し商品を自分のものにしてしまうことも可能です。
そうした不正行為を防止するためにも、指定された場所のみでしか正常に配達完了ができないようにすることで抑制効果が見込めると判断したのではないかという仮説です。
ただ、こうした不正行為は注文者がすぐに気づき どの配達員かもすぐに特定されてしまうので、どのみち不正を働いた配達員は処分されます。
UberEatsとしては不正行為をなくすための事前対策を取ったという見方もありますが、わざわざ そのために新機能を導入するのは少々考えづらいかと。
ピンの位置での配達を徹底させるため
これは本場アメリカ的な発想になりますが「ピンずれをする注文者が悪い」という概念をベースに「ピンの位置が絶対」という考えの仮説です。
ただ、この考えだとピンずれがあった場合に置き配はともかく直接受け渡しは そこに注文者がいないので配達完了ができなくなります。
その欠点を補うためにピンの位置に近づいたら自動的に10分タイマーが起動する機能を追加実装すれば、少々強引ですが配達完了することができます。
注文者にとってはピンずれだけで廃棄はたまったものではありませんが、UberEats側からすると「廃棄が嫌であれば早急にピンずれを直してください」という警告が自然とできるわけです。
この仮説は少々荒療治な方法となるので非現実的ではありますが、注文者・店舗・配達員は皆平等と考えているUberEatsならあながちやりかねないとも思っています。
ただ、仮にこの仮説が正しかったのであれば よりスムーズに次の配達にいくためにもピンの位置に近づいたら自動的に10分タイマーが起動する仕様にもして欲しいものです。
ピンずれを無くすため
個人的にこうであって欲しいと思う仮説であり、こうすることで皆がwin-winになるのではないかと。
この仮説の具体的な意図の流れは以下となります
ピンずれで配達員がUberEatsへ問い合わせる
UberEats側で注文者のピンずれを認知
その注文者に対してUberEatsからピンの位置を修正するように促す
注文者が正しい位置にピンを配置する
とにかくピンずれは注文者・店舗・配達員の誰もが得しない事象であり、それはUberEats自身も同じです。
ピンずれがなくなれば、注文者側からすると より早く商品が受け取れ、配達員側からするとよりスムーズに配達でき配達効率が上がります。
そしてUberEats側も配達員がスムーズに配達することで遅延時の調整金も抑えられ、配達員の無駄な配達時間を減らせた分より多くの注文がさばけるようになります。
特に最近では他店舗ダブル(PPDD)も導入され 効率が良い配達が求めらており、それらの障壁となる要因の一つがピンずれでもあるので対策するに越したことはありません。
仮にこの意図であるとすれば、あとはピンずれ発生時にどのような手順で配達完了できるかで配達員への負担も大きく変わるわけで、できる限り手間がかからない手順にしてもらえると助かるかと。
以上が新機能導入のUberEats側の意図の解説となります。
冒頭で言ったようにこれらはあくまで私の仮説であり、実際の所すべて的外れであることも否めませんので参考程度に内容を理解して頂ければと思います。
新機能導入後の配達員への影響は
結論から言うと今回のピンずれ対策の新機能は基本的には配達員にとってはマイナスになるのかと思われます。
ピンずれ自体 配達員にとってはデメリットだらけで、ここから更にピンずれしていたら問い合わせが必要になるようだとデメリットが増えてしまうばかりです……
どのくらいの手間が増えるかはピンずれ報告機能が実装されてからでないと分からないので現状何とも言えないわけですが、もし手間がかかる仕組みだと配達員にとっては相当厄介になるかと。
仮にピンずれの判定が300m以上とした場合、ピンずれは私個人の体感で10件~15件に1回は発生しているので、その度にサポートチャットが必要となると配達テンポが悪くなり配達効率も落ちます。
更にはダブル案件の1件目でピンずれが発生すると2件目のお客様にも迷惑がかかってしまうので、デメリットは配達員だけで済む話ではありません。
ただ、マイナス面ばかりかと言うとそうでもなく「新機能導入のUberEats側の意図」で紹介した仮説その3の方式が導入されれば、ピンずれが減り結果的に配達員にもメリットがあります。
このことから導入前の現状では新機能導入自体が配達員にとってメッリトなのかデメリットなのか決めづらい所でもあるので、導入後の動きに注目したいところです。
とにかく良心的な機能であることを祈るしかありません…
最後に
昨今のUberEatsの配達報酬は低単価傾向であり、2月の段階ですでに注文数にも陰りが見え閑散期に突入したとの声も聞かれます。
そんな逆風の中 追い打ちをかけるかのように新機能の発表がありました。
一見すると今回発表された新機能は向かい風と捉えられますが、機能・仕様次第では長期的に見て配達員にとって追い風となってくることもあるので一概に悪いとも言えません。
仮にマイナスにしかならない機能であったとしても現状に嘆いていても何も始まりません。
やるべきはこうした状況下でどう行動することが最善なのかを考えるべきであり、こうした現状を受け入れた中でうまく立ち回ることが大事になってくるのかと。
どう手を尽くしても現状打破でできないようであれば、気分転換に他社での配達をするのも良し、思い切って別の仕事を試すのも良し、とにかくプラス思考でいきましょう!
それでは良い配達ライフを。
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