今回はWoltの配達時に回収した現金が自動で報酬から差し引かれる現金控除制度について解説していきます。
現金控除制度に関する詳細情報から、制度における注意点・メリット・デメリットなど知っておくと役立つ情報を紹介していきます。
Wolt以外のUberEats・出前館・menuで稼働している配達員の方も新たなWoltの仕組みを理解し、今後の配達稼働の参考にして頂ければと思います。
現金控除制度とは
現金控除制度とは、配達時に回収した代金(現金残高)が、自動で報酬から差し引かれる制度です。
これまでは現金払いに対応した場合はKyashにてWoltに支払う必要がありましたが、現金控除制度適用後はKyashで支払わずとも自動的に報酬から相殺される形となります。
尚、現金控除制度適用後もこれまで通りKyashでの支払いも可能です。
すでにUberEatsではこの現金控除制度を適用しており、UberEats配達員で現金払いに対応している方ならお馴染みの方式かと思います。
ただし、制度の仕組みについては一部UberEatsと異なる点があり制度の詳しい内容については『現金控除制度の仕組み』の項目で解説していきます。
既存制度の仕組み
現金控除制度は既存の報酬支払の仕組みと連動・共通している部分が多々あります。
そして、ここでは現金控除制度の詳細内容をより理解しやすくするために既存の報酬支払の仕組みを解説していきます。
知っておくべき情報は『Wolt報酬の締め日・支払日』で、内容は以下となります。
- 月の前半(1日~16日)
締め日⇒16日 AM4:00
支払日⇒同月25日前後 - 月の後半(16日~1日)
締め日⇒1日 AM4:00
支払日⇒翌月10日前後
まず Woltの報酬支払は月2回行われ 締め日の時刻がAM4:00(午前4時)であることから、締め日のサイクルは「1日~15日」「16日~月末」という理解で良いかと。
それと報酬の支払日については何日前後ということで明確な日程は決められていませんが、大体は目安日の1日~2日前に支払われるようになっています。
基本的に報酬支払と現金控除の締め日は同じとなりますが、現金控除の締め日の時刻は16日・1日の午前5時と報酬締め日とは少しだけ時刻が異なります。
ただ、Woltでは これらの締め時刻の時間帯に配達はできないので そこまで締め時刻を意識する必要はないかと思われます。
現金控除制度の仕組み
ここでは現金控除制度に関する詳細内容を解説していきます。
現金控除制度の適用日・適用エリア
現金控除制度は2023年4月1日(土)から全国一斉に適用されます。
尚、現金控除制度導入に伴い、現金払い未対応エリアも現金支払いが開始したとのことで、現状のWoltでは現金案件を受けないようにする設定がないため、全配達員に現金案件の配達依頼が来ます。
配達依頼自体を拒否することは可能なので、現金案件を強制的に受ける必要はあります。
現金控除制度の具体例
ここでは現金控除制度をより知るために、制度適用後の具体例を交えて注意点などを解説していきます。
具体例は『報酬が回収した現金よりも多い場合』『回収した現金が報酬よりも多い場合』の2ケースを紹介していきます。
報酬が回収した現金よりも多い場合
稼働期間:5月1日~5月15日
報酬金額:25,000円
現金回収金額:8,000円
このケース1では報酬金額(25,000円)-現金回収金額(8,000円)=17,000円(支払い金額)となり、5月25日前後に17,000円が支払われることになります。
また、報酬金額と現金回収金額が同一の場合は報酬の支払いは無しとなります。
回収した現金が報酬よりも多い場合
稼働期間:5月16日~5月31日
報酬金額:12,000円
現金回収金額:18,000円
このケース2では報酬金額(12,000円)-現金回収金額(18,000円)=-6,000円となり、マイナス6,000円ということで報酬の支払いが無くなります。
現金回収金額が報酬金額よりも5,000円以上になった場合は、締め日翌日から現金案件の依頼が来なくなります。
具体例として上記のケース2の事例の場合は、締め日翌日の6月1日から現金案件の依頼が来なくなります。
(事前決済の案件依頼は来るので配達自体は行えます)
そして、上記ケースとなってしまった場合に現金案件の依頼を復旧させるための方法は以下となります。
- 未払い代金分の報酬を得る
- KyashアプリでWoltに送金する
1つ目は「未払い代金分の報酬を得る」方法で、上記のケース2の場合であれば配達をして 次の締め日までに現金残高(報酬金額-現金回収金額)を5,000円未満にすることで、現金案件を復旧できます。
ただし、配達報酬をどんなに稼ごうとも、現金案件が復旧するのは次の締め日以降となってしまうので、最低でも半月は現金案件の依頼が来なくなります。
2つ目は「KyashアプリでWoltに送金する」方法で、上記のケース2の場合であれば1,001円をWoltに送金し、現金残高を5,000円未満にした時点で現金案件の依頼が再び来るようになります。
おすすめは2つ目の「KyashアプリでWoltに送金する」方法で、menuで配達をしている方であればmenuで稼いだ報酬をKyashアプリだけでしかも手数料無料でWoltに送金することできます。
さらには期間限定ではありますがmenuのKyash関連で最大2,000円貰えるキャンペーンも実施しており、詳細情報は以下の記事にて紹介しています。
上記記事内で紹介しているキャンペーンはKyash送金と非常に相性がいいので、Woltの現金案件を受けている方に活用してみはいかがでしょうか。
常時 現金案件を受注できようにする方法
先程の現金控除制度の具体例で説明したように、回収した現金が報酬よりも多い場合は一時的に現金案件の依頼が来なくなってしまいます。
一時的とは言え現金案件の依頼が来ないということは配達案件依頼が減ることになり、結果的に配達効率を下げることになります。
そして、現金案件を受注できるようにするための方法は、報酬よりも上回った分の現金残高を締め日までにKyashでWoltに送金することです。
送金方法については すでに現金案件対応している方であれば すでに経験済みだと思われますので省略しますが、現金控除制度導入を機にKyash送金を使いたいという方はWoltアプリ上のヘルプセンターにてご確認願います。
KyashアプリでWoltに送金する場合は締め日前日である15日・月末の24時までに済ませておく必要があります。
現金控除の締め日時刻は16日と1日の午前5時となっていますが、Kyash送金は その前日までとなっているので間違えないようご注意ください。
Kyash送金手数料は無料なので、現金案件を対応したその日の間に送金しておくことをおすすめします。
現金控除制度のメリット・デメリット
ここでは現金控除制度適用によるメリット・デメリットを解説していきます。
一見するとメリットだらけの制度に見えますが、思わぬ落とし穴もあるのでWolt配達員の方は一度は目を通して頂ければと思います。
メリット
現金控除制度適用によるメリットは以下となります。
- 回収代金の支払いの手間がなくなる
- 回収代金が2万円を超えても配達ができる
「回収代金の支払いの手間がなくなる」メリットについては説明不要かと思うので省略します。
もう一つの「回収代金が2万円を超えても配達ができる」メリットについては、現金控除制度適用前の時は未払いの回収代金が2万円を超えてしまうとアカウントが一時停止になり配達が出来なくなる仕様でした。
こまめに回収代金を送金していれば 2万円を超えることもそうそうないのですが、稀に高額の支払いに遭遇することもあり それが続けばあっという間に2万円を超えてしまうことがあります。
これが配達途中で起きてしまうと 送金しない限り配達が再開できないわけで、送金自体はすぐに可能ですがKyash残高が無い場合だとKyashに入金する必要があり ネックとなる仕様でもありました。
このネックであった仕様が現金控除制度適用により解消されたのは 大きなメリットの1つではないかと思われます。
デメリット
現金控除制度適用によるデメリットは以下となります。
- 条件によっては現金案件ができなくなる
- 確定申告の手間が増える
「条件によっては現金案件ができなくなる」デメリットについては、現金控除制度の具体例で触れているので詳細は省略しますが、条件によっては締め日以降に現金案件の依頼が来なくなることがあります。
ただし、このデメリットについては『常時 現金案件を受注できるようにする方法』をおこなえば回避できるので、普段から注意していれば問題ないかと。
次の「確定申告の手間が増える」デメリットについては、現金案件を受けることで報酬と口座振込金額が異なり、これによって確定申告書類作成の手間が増えてしまいます。
ただし、この影響を受けるのは青色申告する場合であり、白色申告の場合は現金案件を受けたとしても影響はありません。
確定申告に関する詳細情報は本記事では省略しますが、フードデリバリーを専業とする方であれば青色申告にした方が遥かにお得になるので、青色申告の申請がまだの方はこれを機に申請しておくことをおすすめします。
尚、現金案件を受けた場合は、以下のサンプル明細書のように「現金配達受取額」という項目が追加されます。
最後に
今回は2023年4月1日から適用されるWoltの現金控除制度について解説してきました。
この現金控除制度の適用により、Wolt配達の利便性が増し よりストレスフリーな体制になったとも言えます。
ただし、人によっては手間が増えてしまうことがあるので(特に確定申告)、そういった方は本記事で紹介した方法で うまく対処して頂ければと思います。
そして、昨今では稼働するフードデリバリーを1社に固定せず複数社を掛け持ちするスタイルが当たり前になってきつつあります。
地域によって事業展開しているフードデリバリーも異なるため、稼働するフードデリバリーの選択肢が少ない・ない方もいるかと思いますが、できるだけ多くの会社に登録しておいて損はありません。
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それでは良い配達ライフを。
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