今回は2025年10月10日から期間限定で一部エリアに試験導入されるUberEatsの選択制の週次日跨ぎクエストについて紹介していきます。
選択制週次日跨ぎクエストの仕様・事例をはじめ、選択制を試験導入する理由・選択制の懸念点・試験導入後の配達員への影響などについて解説していきます。
尚、本記事では 選択制週次日跨ぎクエストのことを選択制クエスト、既存の回数を指定された週次日跨ぎクエストを指定クエストという名称で話を進めていきます。
UberEats 選択制クエストとは

ここではUberEatsの選択制クエストの仕様・事例などを紹介していきます。
対象エリア・対象期間
UberEatsの選択制クエストは2025年10月10日から札幌・仙台・横浜・名古屋・京都・大阪・神戸・広島・福岡エリアにて試験的に導入されました。
※正確には10月10日(金)の夕方頃から選択制クエストが発行され、それが開始となるの10月13日(月)が導入日ということになります。
選択制クエストの対象者は上記エリアから無作為に選定しており、上記エリアの全配達員が選択制クエストの対象となるわけではありません。
※選択制クエスト対象者のみUberEatsから通知メールが届いています。
試験運用対象の配達員については、指定クエスト(通常の週次日跨ぎクエスト)は提供されず、選択制クエストだけが提供される形となります。
そして、選択制クエストは試験導入ということで2025年12月中旬に終了予定となっています。
選択制クエストの仕組み
選択制クエストは
選択制クエストは「月~木」「金~日」の2つに分けられ、それぞれを決められた期限内に選択する必要があります。
月~木のクエストは前週の金曜日夕方から日曜日の23:59まで選択可能で、金~日のクエストは同週の火曜日夕方から木曜日の23:59まで選択可能となります。
選択期間中であればいつでもクエストの再選択が可能となりますが、何もクエストを選択しなかった場合はクエスト無しとなるので選択期間中に選択が必須となります。
過去に実施されていた選択制クエストの時は何も選択しなかった場合は自動的に回数が最も多いクエストになっていたので、この点については少々残念です。
選択制クエストの実例
ここでは選択制クエストの対象配達員に提供された実際の選択制クエストの実例を紹介していきます。
実際に配布された選択制クエストが以下となります。



全12パターンということで昔の選択制(全5~7パターン)よりもバリエーションが増えています。
回数のパターンについては今のところ全エリア共通の模様ですが、報酬額についてエリアごとに異なります。
尚、達成回数が多い程 達成時の報酬単価が高くなっており、クエスト1(120回+10回)で1件あたり135円・クエスト12(10回+10回)で1件あたり65円となります。
このことから達成できるギリギリのクエストを選択することが稼ぐための秘訣を言えます。
正式導入はいつから?
現状、選択制クエストは一部エリアの一部配達員のみの試験導入ということで正式導入するかどうかもまだ決まっていません。
ただ、現状のUberEatsが強制的に指定してくる週クエストを続けていくと UberEatsで稼働する配達員が減る一方な気もするので、遅かれ早かれ選択制クエストは全国で正式導入されるのではないかと思っています。
正式導入されるとなった場合は最短で2026年1月頃が順当といったところでしょうか。
個人的見解では今の指定週クエストを続けたまま冬の繁忙期を向かえてしまうと配達員がマッチングせずにとんでもない量の廃棄商品が出る気もします。
そうしたことを考慮すると、今試験運用している人はそのまま選択制を継続させ、12月中旬から全エリアで即 選択制クエストを適用させるべきかと。
UberEatsが選択制クエストを導入した理由とは
私が思う UberEatsが選択制クエストを導入した理由は以下の2つです。
次から上記理由について詳しく解説していきます。
アクティブな配達員を増やすため
選択制クエストを導入する最大の理由はアクティブな配達員を増やすためではないでしょうか。
正確にはUberEatsから去ってしまった配達員を取り戻すためであり、減少してしまった(もしくは他社に移行してしまった)配達員の奪還が選択制クエスト導入の最大の目的かと。
UberEatsのアクティブな配達員が減ったという具体的なデータはありませんが、配達員界隈ではUberEatsでの配達頻度が以前よりも減ったという声が多く聞かれます。
UberEats配達パートナーが減ったと思われる最大の要因は2025年4月から仕様変更された指定クエスト(現在の週次クエスト)ではないでしょうか。
現在の指定クエストの詳細内容については割愛しますが、指定クエストの仕様変更後は以前よりもクエスト回数が上がりやすく・下がりにくい仕様となってしまいました。
これによって自身の配達環境にそぐわないクエスト回数が設定されるようになり、クエスト達成の難易度が格段に上がってしまいました…
その結果、達成が難しいUberEatsのクエストは はなから諦めて他社で稼働する配達員が増えた模様です。
私自身もその中の1人なわけで、2025年4月から週次クエストが改悪されて以降 UberEatsで稼働する頻度が激減しました。
今後もUberEatsが現状の達成しにくい指定クエストを続ける限りは UberEatsでの稼働は控えるつもりですが、選択制クエスト導入となれば話は変わってきます。
選択制クエストであれば自分の配達環境に適した回数を選択できるわけで、クエスト回数が増えないように配達件数を調整する必要もなく 思う存分UberEats配達ができるようになります。
こうしたことから、選択制クエストは現在の指定クエストによってUberEats配達を辞めた配達員を取り戻すための施策と言えるのではないでしょうか。

配達員の報酬を下げるため
UberEatsが何かしらの改定や仕様変更をする際は必ずUberEats側にもメリットがあるわけで、そのメリットにあたる事項は配達員への報酬を下げることではないでしょうか。
選択制クエストになることで従来よりもクエスト達成できる配達員が増え、UberEatsが配達員へ支払うクエスト報酬が従来よりも増えるかに見えます。
実際に選択制クエスト後は現状よりもクエスト報酬が増える人が多くなると思いますが、その状況を考慮した上で 今よりもコスト(配達員へのクエスト報酬)が増えないよう全体的に調整してくると思われます。
稼働率が低い配達員の報酬は増える反面、フル稼働してる配達員のクエスト報酬を減らして うまい具合にコスト削減をしてくるのではないでしょうか。
このことから恩恵を受ける配達員がいる一方で、不利益を被る配達員がいることになり、一部の人たちにとっては改悪になるかもしれません。
UberEats選択制クエストの懸念点

ここでは選択制クエスト導入後に不安視される事項を紹介していきます。
報酬単価が従来よりも安くなる
前述した『選択制クエストを導入した理由とは』でも触れましたが、週クエストが選択できる代わりに指定クエストの時よりもクエスト報酬単価が安くなる可能性が高いです。
以下の選択制クエストは2025年10月の試験導入直後のものとなりますが、これだけ見るとクエスト報酬単価も悪くはありません。



試験導入の始めたて ということでクエスト報酬単価を高めに設定している可能性が高く、今後は下げてくるのではないでしょうか。
選択制により達成できる配達員が増えるということは純粋にUberEatsが配達員へ支払うクエスト報酬が増えるわけで、そうした支出を減らすためにはクエスト報酬単価を下げることが必須となります。
UberEatsが配達員を思いやる気持ちがあるのであればクエスト報酬単価を下げるようなことはしませんが、これまでの配達員への処遇を考慮すると 仕様改定によって配達報酬を上げるということは考えにくいです。
「選択制にして自由度を上げたんだから、その代償にクエスト報酬単価は下げるよ」というUberEats運営の声が聞こえてくる気もします(笑)
配達員によって報酬が異なる
選択制クエスト自体は個人的には良いと思うのですが、気になるのは同じエリアにも関わらず配達員によってクエスト報酬単価が違う事象が起こる可能性があることです。
実際に現在の指定クエストでも同じエリアで同じ設定回数にも関わらず配達員によってクエスト報酬が異なるという謎の差別があります。
特に雨クエストなんかは明確に差別していて、同じエリアなのにも関わらず3,600円(300円×12件)の人と3,000円(250円×12件)の人がいるという状況がずっと続いています。
エリアによってクエスト報酬が異なるのは分かるのですが、同じエリアなのにも関わらず人によってクエスト報酬が変わるということは納得できず、私と同様な気持ちの配達員も多いのかと。
こうした謎の差別行為も配達員にとっての不満となる要因であり、選択制クエストでは同じエリアの配達員は皆 同じ報酬額でフェアにやって欲しいものです。
もしも、選択制クエストでも同エリア配達員によって報酬が異なるようなことがあろうものなら、配達員からのUberEatsへの信頼も再び落ちるかと思うのですが…
UberEatsの選択制クエストで得する人・損する人

結論から言うと、指定クエストから選択制クエストに変わった場合、現状と比較すると 副業の配達員は得をして、専業の配達員は損をする可能性が高いです。
副業の配達員は現状の指定クエスト環境下においては自身の身の丈にあったクエスト回数が設定されないということが多々あり、週クエストがうまく機能していないという人が多かったのではないでしょうか。
しかし、選択制クエストになれば自身でクエスト回数が設定できるので週クエストをフル活用できるようになります。
クエスト回数が選択できなくなる代わりにクエスト報酬単価が下がるというデメリットもありますが、毎週最適な週クエストが選べることを考慮すると トータルでは今よりもクエスト報酬額はアップするのではないでしょうか。
その一方、専業の配達員は選択制になったとて やるのは基本的に最も多いクエストのわけで、これまでとクエスト環境には変化がないと言えます。
変化がない上に今後まっさきに報酬カットされるのは報酬取得比率が高い 専業勢なのではないでしょうか。
副業配達員のクエスト報酬が増えた分の専業配達員のクエスト報酬を下げることでUberEatsが配達員に支払うクエスト報酬を調整してくるかと。
試験導入で配布された選択制クエストを見る限りクエスト回数の上限も今と同じで報酬単価もそれなりに良い部類に入ってますが、気づいたころにはクエスト報酬単価が100円を切るなんてことも…
ただ、選択制クエストは専業配達員にメリットがないかというとそうでもありません。
というのも、これまでは常時最大クエスト回数を強制させており、中途半端にやるとクエスト1段目すら達成できずに損をするというプレッシャーがありました。
しかし、クエスト回数が選択できることで週によっては回数を少し減らして小休止しながら稼働することもでき、これまでと違って好きな時に休みやすくなります。
また、クエスト回数を調整することで うまい具合にフードデリバリー他社と併用することも容易になり、うまく立ち回れば より効率的に稼げるようにもなります。
そういった意味では副業も専業も選択制クエストによって現状よりも良い配達環境になるのではないでしょうか。
最後に
今回は2025年10月10日から期間限定で一部エリアに試験導入されたUberEatsの選択制クエストについて紹介してきました。
UberEatsも昔は選択制クエストでいつの間にか UberEats側が勝手に指定してくる週クエストに変わってしまい、最初は抵抗があったものの今ではその環境も当たり前になってしまいました。
しかし、現状の指定クエストには不満の声が多く、それがきっかけでUberEats配達を敬遠している配達員も少なくないと思われます。
そうした状況の中、ようやくUberEatsも再び選択制クエストの導入を検討してくれたわけで、これは配達員にとっても喜ばしいことではないでしょうか。
選択制クエストが正式導入されるかは未定ですが、店舗に大量商品が陳列された光景を見ないためにも選択制クエストを早急に正式導入すべきかと。

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