出前館 決算発表【遂に黒字浮上か?】

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今回は2024年10月11日に発表された出前館の決算内容について紹介していきます。

具体的な決算業績から 今後の出前館の動向などの情報をお届けします。

目次

遂に黒字浮上

2024年10月11日に出前館から発表された決算によると、2024年8月期の経常益(連結経常損益)は58.5億円の赤字(前の期は121億円の赤字)に赤字幅が縮小し、2025年8月期は0.1億円の黒字に浮上する見通しになるとのことです。

ここで注意したいのは25年8月期の決算で黒字が確定したわけではなく、あくまで予測であることです。

ただ、この後に紹介する『決算業績詳細』を見てもらうと分かりますが、この黒字化は現実味を帯びてきており 2025年8月期の本決算で黒字に浮上する可能性も十分にあり得ます。

これまで幾度となく赤字続きの出前館でしたが、遂に本格的な黒字化が見えてきました。

決算業績詳細

ここでは出前館の決算業績の内容を数値で紹介していきます。

決算項目内容

まず、決算業績内容を紹介する前に 決算業績に表記されている各決算項目の内容を解説してきます。

解説する決算項目は以下となります。

売上高

本業の商品・サービスで得た売上総額を指します。

出前館の場合は、デリバリーサービスでの売り上げがメインであり、注文者がデリバリー注文して出前館に支払った金額が売上高に該当してきます。

営業益

本業で稼いだ利益を指し、売上高からサービスに必要となった各種経費(人件費・広告宣伝費・管理費・消耗品費など)を引いた金額となります。

基本的には前述した『売上高』から各種経費を引いた金額が営業益ということになります。

主な経費として、配達員に支払う配達報酬・CMなどの出前館の宣伝に使われる広告費用・出前館で働いている正社員などの給料・出前館システムを運営するための維持費用などが挙げられます。

上記以外にも様々な経費が発生しており、これらの経費をいかに抑えるかが 現状出前館にとっての課題となっているのではないでしょうか。

経常益

本業と本業以外の事業全体で稼いだ利益のことで、前述した『営業益』が本業で稼いだ利益と 本業以外で稼いだ利益の合計額となります。

出前館の本業以外の事業については不明ですが、他社の事例としては不動産投資・金融商品の運用などが挙げられます。

極論、本業が不振でも本業以外の事業が好調であれば黒字化することも可能ではあります。

最終益

最終的に得られる利益を指し、当期利益(当期純利益)・税引き利益とも言われます。

前述した『経常益』から特別損益(固定資産や投資有価証券の取引など、会社の業務内容とは関係ない部分で一時的に発生した損益)と、税金(法人税・事業税・法人税等調整額など)を加減して残った利益となります。

要は企業としての最終的な利益であり、この最終益が企業価値を算出する際に考慮される最も重要な項目とも言えます。

修正1株益

1株当たりの純利益を指し、EPS(Earnings Per Share)とも言われます。

企業を評価する際に使われる指標の1つで、1株当たりの利益がどれだけあるのかを示し、これがマイナスの場合は会社が損失を出している状態となります。

公開されているデータということで提示しましたが、今回の記事においては特に重要ではないので これについては深く言及はしません。

決算業績【本決算】

ここでは前述した『決算項目内容』を踏まえて、出前館の本決済(1年ごとの決算)の業績内容を紹介していきます。

尚、本記事では 業績内容を分かりやすくするために 億単位・万単位(いずれも円)で表示し 小数点以下の数値は四捨五入し簡潔化しています。

※より詳しい数値を知りたい場合は出前館が公表している決算業績を ご確認ください。

そして、2022年から2025年(予定)までの本決算の業績内容は以下となります。

スクロールできます
決算期2022年8月2023年8月2024年8月2025年8月(予定)
売上高473億514億504億530億
営業益-364億-123億-60億100万
経常益-366億-121億-59億1300万
最終益-362億-122億-37億100万
修正1株益-284-92-280
発表日2022/10/142023/10/132024/10/112025/10予定
出前館 本決算(2022年~2025年)

1つ目の注目点は『売上高』で、フードデリバリーの売り上げは年々衰退しているかに思えましたが、意外にも健闘しており、毎年安定した数値を叩き出しているのではないでしょうか。

2つ目の注目点は『各利益(営業益・経常益・最終益)』で、これまでの確定している決算ではすべて赤字となっています。

しかし、赤字ではあるものの年々 その額は減少しており、2025年の業績内容はまだ確定ではありませんが黒字へ浮上する予定となっています。

決算業績【四半期】

ここでは前述した『決算項目内容』を踏まえて、出前館の四半期決算(3ヵ月ごとの決算)の業績内容を紹介していきます。

尚、本記事では 業績内容を分かりやすくするために 億単位(円)で表示し 小数点以下の数値は四捨五入し簡潔化しています。

※より詳しい数値を知りたい場合は出前館が公表している決算業績を ご確認ください。

そして、2023年6月から2024年8月までの四半期決算の業績内容は以下となります。

スクロールできます
決算期2023年6~8月2023年9~11月2023年12~2月2024年3~5月2024年6~8月
売上高130億121億134億125億123億
営業益-15億-12億-31億-8億-8億
経常益-15億-12億-31億-7億-8億
最終益-15億-12億-30億-8億13億
修正1株益-12-10-23-6-6
発表日2023/10/132024/1/152024/4/152024/7/122024/10/11
出前館 四半期決算(2023年6月~2024年8月)

注目すべきは一番右端の列である「2024年6~8月」の業績であり、最終益が黒字となっています。

どういった要因によって最終益がプラスに転じたのかは不明ですが、黒字であることは紛れもありません。

ただ、この黒字化している「2024年6~8月」の業績は 前述した『本決算』の2024年8月分の決算期に含まれており、2025年8月分の決算期は未知数であり、ここからが出前館の正念場と言えるのではないでしょうか。

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出前館の将来はどうなる

ここでは前述した出前館の決算業績を元に、現状の出前館の状況を踏まえ 今後の出前館の将来について解説していきます。

売り上げが今後のカギ

今後、出前館が黒字に浮上するにあたってカギとなるのは「売り上げ」なのではないかと個人的に予想しています。

出前館の提示した決算予測内容では2025年の売上高を530億円としていますが、この売上高があってこそ2025年8月決算時の黒字化が実現するわけで、売上高いかんで黒字が決まると言っても過言ではありません。

この530億円という売上高は何かの根拠があっての提示額だと思うのですが、この数値は過去最高となっています。

個人的には ここにきて過去最高の売上高を出すというのは難しいと思うのですが、客観的に見るとあながち不可能ではないとも言えます。

その根拠は ここ数年のフードデリバリー市場規模で、以下のグラフは日本国内のフードデリバリー市場規模を示したものとなります。

世間的にフードデリバリーの売り上げはコロナ渦 真っ最中であった2020年頃がピークで それ以降は低下傾向にあると思われがちですが、実は2020年以降も安定した売り上げを維持しています。

ただ、その一方で つい最近以下のような統計結果も公開されました。

こちらの統計は全国20~69歳の男女2,500人を対象ということで、ごく一部を抽出した結果にすぎず実データとは異なるかもしれません。

しかし、この統計が現状と遜色がなかったとしたら、出前館の2025年に目標とする売上高はいばらの道とも言えます。

当然、出前館はこうした実情も踏まえて売り上げ予測を出しているでしょうから、この状況から過去最高の売上高が出せるかが今後の見どころでもあります。

配達員の報酬はどうなるのか?

配達員への報酬は出前館にとっての経費の1つであり、削減(報酬減額)できることに越したことはありません。

そうした経費削減の意図もあり、出前館は2023年8月からの報酬改定により配達員の最低報酬単価が400円となりました。

報酬改定直後は400円案件を見かけることはほぼありませんでしたが、時間が経つにつれ徐々に報酬が低下し 昨今では400円案件を見かける頻度が増えてきました。

そして、2024年6~8月の四半期が黒字化したのもこの報酬減額が功を奏したとも言えます。

このように配達員への報酬減額は出前館にとっての重要課題の1つであることは間違いなく、今後も配達員側の報酬環境は悪化することが予想されます。

直近で最低報酬単価が400円未満になるということは考えにくいのですが、売上高いかんによっては配達報酬にメスが入る可能性も十分に考えられます。

違法外人への対応はどうなるのか?

出前館の今後の運営として個人的に気になっているのが、違法外人配達員・不正外人配達員への対応です。

違法外人配達員・不正外人配達員とは

アカウントを不正な手段で入手し、フル電動自転車をナンバープレートなしで運転している 外国人配達員を示し、主に法人に所属している者を示します。

尚、違法外人配達員・不正外人配達員については以後「違法外人」と称して話を進めていきます。

昨今というか以前から問題となっているのが違法外人のマナーの悪さで、マナーが悪いどころか不正・違法行為を平然とおこなっており、これらの違法外人の大多数が出前館で配達をしています。

こうした違法外人配達員の存在は世間的には知名度が低いかもしれませんが、配達員界隈では周知の事実であり、違法外人をよく思わない人も多いのではないでしょうか。

そして、これらの違法外人が出前館で配達しているということが公になれば、出前館のイメージダウンに繋がり 売り上げにも影響しかねません。

そうしたことを予見してか、2024年10月15日からの規約改定ではこれらの違法外人を意識したとも言える規約がふんだんに盛り込まれました。

2024年10月15日からの規約内容詳細について以下の記事にて解説しています。

ただ、規約を変えたところで出前館がアクションを起こさなければ これまでと何も変わらないわけで、本当に違法外人が排除されていくかは不明です。

出前館としては業績優先でことを進めそうな気もするので、違法外人を雇っている法人に対して支払う報酬額が業務委託配達員よりも割安ならば、違法外人問題は黙認する可能性が高いかと。

個人的には 何か問題が起きる前に違法外人を排除していくことが出前館自身のためであり、法人よりも真面目に配達している業務委託配達員を優遇していくことが重要ではないかと思っています。

いつ稼働するか分からない業務委託よりも安定して稼働してくれる法人の方が出前館にとって都合が良いとは思いますが、あまり業務委託をないがしろにしていると いずれ痛い目を見る気も…

長い目で見れば 違法外人を直ちに排除して できる限り業務委託に配達を依頼する方向にシフトした方が業績アップにも繋がると思うわけで、出前館には違法外人問題に対する真摯な対応を期待しています。

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