出前館 システム障害発生 [2024年10月] マルウェア感染

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今回は2024年10月に発生した出前館のシステム障害について、障害の詳細内容から障害原因などの情報を紹介していきます。

また、今回のシステム障害で発覚した事象についても解説していきます。

目次

システム障害の詳細内容

ここでは2024年10月に出前館で発生したシステム障害についての各種情報を紹介していきます。

システム障害の前兆

今回のシステム障害の発端とも言える事象となりますが、10/25(金)の20時頃から22時30分頃出前館サービスが利用できない障害が発生しました。

出前館サービスが利用できないということで注文者からの注文ができなくなり、同時に配達員に注文オファーが来ない状態となりました。

こちらもシステム障害であることに変わりありませんが、後に起こるシステム障害が本障害であるとすると、これはあくまでシステム障害の前兆とも言えます。

システム障害の発生

約2時間のシステム障害が発生した翌日の10/26(土)の14時30分頃から再び出前館サービスが利用できない障害が発生しました。

こちらも前日の障害と同様に注文者からの注文ができなくなり、配達員へは注文オファーが来ない状態となりました。

前日に同様の障害があったこともあり「今回の障害も数時間で回復するであろうと」皆が思っている中 なかなか復旧しません…

その後、出前館から各配達員へシステム障害に関するメールが度々送られてきたわけですが、翌日・翌々日もシステム障害が復旧することなく、遂には障害発生から3日目を迎えてしまいました。

当然このシステム障害期間中は出前館サービスが利用できないため、注文者・店舗・配達員はただただ復旧を待つしかない状況が続きました。

障害復旧

システム障害が復旧しない中、何度か サービス再開の目途が立ったという通知があるものの予定通りにはいかず なかなか障害復旧には至りません。

そして、障害発生から3日後の10/29(火)17時50分から順次サービス再開という形でようやく復旧を迎えました。

結果的に10/26(土)14時30分頃から10/29(火)17時50分頃までという実に丸3日間 出前館サービスが利用できない状態が続いてしまいました。

これまで、出前館のサービス停止最長記録は約18時間(2024年6月に発生)でしたが、今回はそれを大幅に超える不名誉な最長記録を樹立する形となりました。

システム障害の余波

長期に及ぶシステム障害が復旧したのも束の間で、障害復旧の翌日の10/31(木) 20時頃に新たな障害が発生します。

この障害は前回とは症状が異なり、一部の注文者・配達員を対象に出前館注文アプリ・出前館ドライバーアプリが開かないという事象でした。

発生しているのが全注文者・全配達員ではないということが 前日までの障害と大きく異なる点で、自身が障害の対象でなければ通常通り出前館サービス利用・配達業務が可能な状態でした。

ただ、その局所的な障害は数時間で解消したため それほど大ごとにならずに済みました。

そして、障害の余波はそれだけにとどまらず、11/2(土) 08:00~09:39に出前館サービスにて特定の決済で注文できないという障害が発生しました。

この障害は対象者が少数であったとことと短時間で解消したこともあり、表立って各サイトで取り扱われることもなく ひっそりと幕を閉じました。

株価への影響は?

出前館は上場企業ということで 株式を証券取引所で売買できるわけですが、今回のシステム障害で株価に影響があったのかを 当時の株価チャートを引用して解説していきます。

まずはシステム障害 前後の株価チャートを紹介していきます。

まず、株式市場は土日祝は休みとなっており、当時の売買立会時間は平日の9時~11時30分12時30分~15時となっていました。

そして、システム障害発生時刻は10/26(土)14時30分頃で障害復旧が10/29(火)17時50分頃だったわけですが、発生時・復旧時いずれのタイミングも証券取引所は売買立会時間外でした。

これらのことを踏まえて、土曜日の昼頃から発生した障害が復旧しないまま月曜日(10月28日)を迎えた影響もあってか、月曜日の始値は下落した形でスタートしています。

その後、依然障害は続いたものの株価は高騰し、しばらくは障害発生前の株価を維持しますが、障害が想定以上に長かったせいか火曜日の13時頃には ここ数日での最安値になってしまいました。

そして、障害復旧後 株価は再び高騰していきます。

以上がシステム障害発生前後の株価チャートとなりますが、続いては障害復旧後 数日の株価チャートを紹介していきます。

本障害発生後も10/31(木) 20時頃11/2(土) 08:00~09:39に短期的な障害が発生しています。

ただ、障害発生時間が いずれも証券取引所の売買立会時間外だったので、これらの短期的障害はなかったものと考えても良いかもしれません。

障害復旧後 一時的に株価は高騰しますが、その後は徐々に下落していき、11月1日(金)には ここ直近1カ月の底値を記録してしまいます。

障害復旧後に下落した理由は判明していませんが、障害復旧後に発表された障害原因(10月29日21時頃通知)に対して不安視された結果なのかもしれません。

ただ、11月1日に関して言えば この日は日経平均株価が下落したこともあり、障害云々ではなく単に全体的な相場の動向に影響されただけなのかもしれません。

以上が障害発生前後の株価の紹介となりますが、結論としては「障害発生による株価の影響は一時的にはあるが長期的に見れば問題ない」と見受けられます。

今後も障害が発生する可能性も捨てきれないので、出前館の株の購入を検討している方は 本件の事例を参考にして頂ければと思います。

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システム障害の原因とは

ここでは2024年10月に発生した出前館のシステム障害の原因について、出前館からの通知文の内容を小分けに紹介し、これらの詳細内容を解説していきます。

出前館 通知文①

10月25日(金)20時頃、サーバが高負荷となったことからサービスを停止し、当該サーバより切り離してサービスを再開いたしました。

上記通知内容については前述した「システム障害の詳細内容」の『システム障害の前兆』で紹介した本障害の前に起きた短時間のシステム障害を指しています。

最初のシステム障害の原因はサーバが高負荷になったということですが、メインサーバーが高負荷になったため予備のサーバに切り替えたといったところでしょうか。

サーバ切り替えだけの対処で済んだためサービス停止時間は2時間半程に抑えられたのかもしれません。

そして、システム障害の根本的な原因である「サーバが高負荷になった」ことについては次に紹介する通知文にて説明があります。

出前館 通知文②

原因の調査を継続していたところ、翌10月26日(土)14時30分頃、前日とは異なるサーバが高負荷となり再度サービスを停止したのち、暗号資産マイニングマルウェアである通称「RedTail」に感染したことが発見され、当該マルウェアの削除を実施しました。

上記通知内容によると、サーバが高負荷になった原因は暗号資産マイニングマルウェア「RedTail」に感染したことであることが分かります。

要するに最初にメインサーバがマルウェアに感染し、同時に?予備サーバもマイニングマルウェアに感染したため双方のサーバが高負荷となりサービス停止を余儀なくされたといったところでしょうか。

そして、今回長時間に渡るシステム障害を作った原因の大元がマルウェアの感染であり、それを削除するために約3日間を要した模様です。

更に次の通知文では 何故システム復旧に長時間の要したのかについて説明しています。

出前館 通知文③

サービスの再開にあたってはさらに万全を期するため作業を慎重に行ったことから想定よりも時間を要してしまいましたが、安全性が確認できたことからサービスを再開いたしました。

つまり、システム障害を完全に復旧させるためにはマルウェアの削除だけでなく、削除した後に正常に稼働するかの動作確認も必要だったということでしょう。

当然 万全の状態でサービス再開すべきであり、マルウェアによる既存システムへの影響も確認は必須なわけで 長時間復旧できなかった理由にも納得できるのかと。

さて、ここで気になるのはマルウェア感染による被害で、記憶に新しい同様の障害だと「株式会社KADOKAWAがランサムウェア攻撃を受けて情報漏洩した事件」がありますが、出前館はそうした被害はなかったのでしょうか?

それについては次の通知文にて説明があります。

出前館 通知文③

なお現時点において個人情報の流出についてその恐れはありません。今後新しい事象が判明した場合は、速やかにお知らせいたします。

 とりあえず今回のマルウェア感染による情報漏洩はないということで一安心ですが、「現時点において」というのは少し引っ掛かります。

この通知から数日後に2回ほどの短時間のシステム障害が発生しており、これらの原因については説明がなく マルウェア感染の影響なのかどうかは不明となっています。

短時間障害ということで特別問題視されていませんが、マルウェア感染による不具合の影響が完全に除去されていなければ近い将来 システム障害が再来するかもしれません。

何故、マルウェアに感染してしまったのか?

今回のシステム障害の原因はマルウェア感染となりますが、そもそも何故 マルウェアに感染してしまったのでしょうか?

こっから先は私の憶測となりますが、外部からの不正アクセスではなく、内部で ウイルス感染の恐れがあるサイトを閲覧した もしくはウイルスを有したメールを開封したためマルウェア感染したのではないでしょうか。

直近で有名な 株式会社KADOKAWAがランサムウェア攻撃を受けて情報漏洩した事件は、外部からピンポイントでKADOKAWAが標的になり狙われたためであり、正直なところ出前館は狙う程の規模ではなかったのかと。

これまでの出前館の運営体質を見る限り、出前館社員がウイルスに関する危機意識が欠けているという部分は個人的に納得できるわけで、そうした管理体制の低さが露呈した障害だったのではないでしょうか。

これらはあくまで私の予想であるので、マルウェア感染してしまった本当の原因は本人のみぞ知る範疇なわけですが、もし些細なことで感染したのであれば 同じ過ちを二度と繰り返さないよう危機管理はしっかりして欲しいところです。

システム障害で分かったこと

ここでは今回のシステム障害によって、出前館について分かったことを憶測を交えて紹介していきます。

他社の鳴りの影響度は皆無?

出前館がシステム障害でサービス停止している間、Uber Eatsなどのフードデリバリー他社で稼働している配達員は多少なりとも心配していたのではないでしょうか。

その心配とは鳴り具合(注文の入りやすさ)であり、出前館が使用できないということで、出前館からUber Eatsなどに配達員が押し寄せてきて 自身に注文が来なくなるという事象が起こり得ます。

この心配については、結論から言うと杞憂であり、Uber Eatsに関しては普段と変わらないどころか むしろ普段よりも鳴りが良かった印象がありました。

何故、他社の鳴りに影響しなかったについては、2つの要因があると考えられます。

鳴りの影響がなかった1つ目の要因は、出前館ユーザー(注文者)が他社に流れたことです。

他社を使うぐらいなら自分で外出して済ませる人も多いと思いますが、そうしたくてもできない人も多いかと思います。

そうした外出できない人達は必然的にUber Eatsなどの他社フードデリバリーを頼らざるを得ないわけで、それによってUber Eatsの注文量が普段よりも増加したのではないでしょうか。

鳴りの影響がなかった2つ目の要因は、出前館から他社に流れる配達員が少なかったことです。

出前館がサービス停止していれば 普段出前館で配達している配達員は他社で配達するか休むかのどちらかになるわけですが、意外にも出前館から他社に流れた配達員が少なったと感じます。

というのも昨今の出前館の報酬減の影響もあり、出前館オンリーで稼働している配達員は少なく 基本的に他社兼業のスタイルが主流なのではないでしょうか。

他社兼業とはいえ、出前館で稼働できなければ他社に流れて配達員が増加するわけですが、大半の人は元々 他社がメインだったために他社 配達員の数も それほど増えなかったのかと。

それと、実のところ 出前館で稼働する配達員の多くが 訳あって出前館でしか稼働できなかったのではないかとも思っています。

この「訳あって出前館でしか稼働できない配達員」の存在については後述しますが、こうした配達員が多く存在していたおかげ?で他社は普段と変わらぬ鳴り具合だったと考えられます。

違法フル電動外人の大半は出前館

※ここでの話は私の憶測の範疇の話であって、事実でない可能性があることをご了承ください。

まず、冒頭の「違法フル電動外人とはアカウントを不正な手段で入手し、フル電動自転車をナンバープレートなしなどの交通ルールを無視して運転している 外国人配達員を示します。

(以後これらの不正行為を働く配達員を「違法外人」と称して話を進めていきます)

こうした違法外人は都心部においては非常に多く目にし、配達をしていれば嫌と言う程 目撃する存在とも言えます。

そうした迷惑極まりない違法外人ですが、どういうことか出前館がサービス停止している期間はまったく目撃しなくなりました。

2024年6月に出前館でシステム障害が発生した時もそうでしたが、出前館がサービス停止した途端 違法外人が街中から消えます。

これらのことから違法外人の大半が出前館であることが、今回のシステム障害により改めて証明されました。

全ての違法外人が出前館で配達しているわけではありませんが、私の体感で言うと 違法外人の95%は出前館で稼働しているかと。

ちなみに出前館のサービス再開後は、普段通り違法外人が溢れる光景に戻っていました…

出前館は2024年10月15日から適用された規約改定で違法外人を排除する方向にシフトしたと思われたのですが、今回の件を見る限り 今のところは規約改定の効果なしとも言えます。

もしかすると、違法外人を匿っていると思われる法人に対しては規約自体 適用対象外なのでは?とも見受けられます。

違法外人の存在は出前館にとっては切っても切れない重要な駒なのかもしれませんが、不正行為を働く以上 できる限り早急に排除すべきなのではないでしょうか。

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最後に

今回は2024年10月に発生した出前館のシステム障害について紹介してきました。

とりあえずは情報漏洩などの2次被害もなくシステム障害は解消されたわけですが、本障害復旧後も短時間障害は発生しているので予断は許されない状況とも言えます。

それと、システム障害もそうですが、個人的には違法フル電動外人を放置している現状の方が問題視すべきではないかと思っています。

今回のシステム障害で違法フル電動外人の大半は出前館で配達していることが明らかに?なったわけで、今後の出前館の対応にも注目したいところです。

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